【支部山行】2025.10.5「アンギラス」とニセイカウシュッペ山/大雪山系

⑰ 支部山行

 国内最北の最高峰・ニセイカウシュッペ山・中越コース登山口から4人で軍艦山=通称アンギラス(1830㍍)とニセイカウシュッペ山(ニセカウ、1883㍍)の2山を目指した。

 北大雪も紅葉が進み、登山口から暫くは緩い傾斜で落ち葉の敷き詰められた登山道を快適に進む。高度を上げるにつれ笹が被り傾斜もキツくなった。大槍分岐でザックをデポしてアンギラスに向かう。ニセカウ山頂手前コルから、笹の被った急斜面を下り、その後、アンギラスのギザギザの背びれを登り返しながら山頂へ。遠目には切り立った岩峰であるが、しっかりとした道がついていて問題はなく、むしろ途中の藪漕ぎの方が消耗した。

 コルに戻りそこから15分ほどでニセイカウシュッペ山山頂に到着する。広い頂上で大雪の山々が展望でき、裾野には色づき始めた木々が見渡せ、雪の季節が近づく

 アンギラス 東宝の特撮映画「ゴジラシリーズ」第2作「ゴジラの逆襲」(1955年公開)で初めて登場し、ゴジラと最初に戦った架空の四つ足怪獣。以降も含めて特撮7作品などに登場し、「モスラ」「ラドン」などともに怪獣対決で人気を博した。1億5000年前に生息していた恐竜アンキロサウルス(学名 Ankylosaurus)が水爆実験で現代に蘇ったという設定で、背中部分のギザギザの「背びれ」が最大の特徴。ニセイカウシュッペ山と比麻奈山(1811㍍)の中間に位置する軍艦山のギザギザ稜線がアンギラスの背びれの形状と似ているため、元名である軍艦山より、いつしかこの通称名が定着してしまった。地形図には登山道表記はないが、ニセイカウシュッペ山側からは踏み跡は明瞭だ。北面の茅刈(ちかる)(べつ)川、南面の荒井川(電気の沢)の積雪・流水に削られ、鋭角的な稜線が生み出したインパクトのある岩稜で構成されている。